歌劇《蝶々夫人》全曲 [DVD]



歌劇《蝶々夫人》全曲 [DVD]
歌劇《蝶々夫人》全曲 [DVD]

ジャンル:ミュージック クラシックDVD 洋楽 音楽
収録曲:歌劇「蝶々夫人」全曲,
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星では現せない素晴らしさ

カラヤンとポネルが描き出す蝶々夫人は美の極致だ。パリに興ったジャポニズムの極みを我々はここで目にすることができる。ここにはポネルが思い描いた幻想の国ジパングが描かれている。白塗り、ゲイシャ、カブッキーOh!おおよそ見当のつく外国人の日本から想起されるありとあらゆるエッセンスが溶け込んでいる。しかし困ったことに、それは「日本」ではないという基本的部分において星を与えることができない。なぜなら我々は今日八千草薫の蝶々夫人を見ることができるし、ミッテラン監督の「調整された」映像も目の当たりにすることができるからだ。顔だけを白く塗り、布袋を崇め、簪を投げつける坊主や宇宙人と交信するような謎の所作はやはり西洋の幻想なのだ。珍品としてではないもう一つの蝶々夫人として大事にしたい作品だ。
おかしいなら笑えばいいの!

〜 音楽は素晴らしい。カラヤンの演奏はパヴァロッティ盤と同じく甘美で優美でうっとりするほど美しく、それが悲劇をより高めていて、非のつけ所がない。歌手も同じく。ドミンゴも素晴らしい。〜〜 が、画面を見ると、これはもう悪意すら感じる「トンデモ」なのだ。志村のバカ殿みたいなメイクのヤマドリやデイヴ・スペクターみたいなやつが走り回るし、ボンゾも見事な凶悪ぶり。長崎の美しいきらめきを一切排した不気味なセット。ドミンゴは軽薄なピンカートンにとても似合っていた。〜〜 これはもう、異文化誤解を爆笑して愉しむ方がいいんじゃないか?このオペラをきちんと見たいならば国産の公演を見るに限る。しかし、カラヤンの音楽はプッチーニの素晴らしさをこれでもかと突きつける名演。音だけ聞けば最高!〜
「異文化」をかんがえながら・・・

もちろん、わたしたちにとって違和感のある演出かもしれないけれど、だからといって、ただ拒絶するのも大人気ないし、ぎゃくに、「ヘンなニッポン」の表象を面白がってみたりするのも、もう食傷気味(『ミカド』のDVDにくらべれば、それほど変ではない)。

ここは、プッチーニにとっての「ニッポン」とか、ポネルにとっての「ニッポン」を、冷静にみることができる貴重なドキュメントとして楽しみたい。
ひるがえって冷静に考えてみれば、わたしたちも「アメリカ」や「アフリカ」などを、どれくら正確に把握しているのだろうか、ということも、思い返すべきだろう。

いや、「正確な異文化(他者)理解」というのは、どのようなことをいうのだろう? 果たして可能なのだろうか?、というところまで思いを馳せるべきなのかもね。
船曳さんの『「日本人論」再考』を読みながら、がオススメ。
最初に見る勇気がありますか?

これはオペラへの初心者が、けっして最初に見てはいけない”蝶々夫人”だと思います。これは劇場の録音ではなく、映画と理解した方がいいと思います。歌手と指揮者の名前にひかれて購入し、私も最初にこれをみた時は、絶句してしまったほどの演出です。オペラの闇のそこ深さに、度肝を抜かれたほどの演出です。また、日本と西洋との間にあるあまりもの距離に、オペラを日本人が見るということの意味を、問い直させるほどの演出です。この盤については、あまりものショックでしょうか、ほとんど日本では言及されることがないようです。興味のある方は、許光俊大先生の”オペラ大爆発”も併読してください。でもこれを最初に見るというオペラ初心者は、それはそれで、”素晴らしい経験”を味わうことになり、他の人には想像もできない、オペラの世界への初めてのかかわりがもてるわけで、それもまた素晴らしきことなのでしょう。
蝶々初体験

 プッチーニの主要作品である、ボエーム・トスカ・トゥーランドット・マノンレスコーと観たり聞いたりしてきましたが、蝶々夫人だけは聞いていなかったので、購入しました。大好きなドミンゴ様が出ているし。

 正直言って、私たち日本人が観ると、とても抵抗があるとおもいます。ここでは、日本人を演じているのが皆ヨーロッパの人だからです。もちろんそれを言ってしまっては終わりですが。やっぱり、抵抗はありました。白粉を塗った人たちが並んでいる映像や、歌舞伎のくまどりをして登場する蝶々さんのおじなど見ると、笑ってしまいました。

 しかし、フレーニとドミンゴはさすがである。74年の映像なので二人ともとにかく若い、ドミンゴは少しぽっちゃりしていて、元気いっぱいである。まだ、セーブされる前で、これでもかというほどの声量で歌っている。今日の若手歌手に見習ってほしい。そしてなによりも、フレーニが素晴らしい、一途な蝶々さんを完璧に演じている。高音域の透明感、絶妙なピアニッシモなどうっとりする。それにしても、出ずっぱりとはこの事を言うんだと思わせるほどに、蝶々さんは歌い続けている。ホント大変そう。
 演出にはやや不満もあるけど、フィナーレのドラマは圧巻だし、良かった。他にもパヴァロッティ版やベルゴンツィ版なども聞いてみたい。



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