僕と歩こう全国50遺跡 考古学の旅



僕と歩こう全国50遺跡 考古学の旅
僕と歩こう全国50遺跡 考古学の旅

ジャンル:歴史,日本史,西洋史,世界史
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現地を歩く

1県から一つづつ遺跡を選んで、三頁にわたる短文と、カラー写真と、アクセス、関連施設が紹介されていて便利な本である。対象になる遺跡は茨城県水戸市の大串貝塚等、わりとマニアックなところが選ばれている。(私が興味深かったのは熊本県鞠智城跡、愛媛県大渕遺跡、香川県宮が尾遺跡等)全県の遺跡紹介など必要ない、近県のガイドが必要なのだという御仁もいるかもしれない。当然だと思う。この本のユニークなところは「短文」が単なるガイドで終わっていないで、読み物としても大変優れているというところである。

例えば大串貝塚に関してはこんな記述がある。『常陸国風土記』にこの貝塚に関する面白い解釈があるという。この貝塚を残した時代を天皇が生まれるより前の最古の時代に設定しているらしい。(なぜ分かったのだろう)そして海から隔てたところに貝塚がある理由付けは巨人の伝説で説明している。そして森は「風土記」の解釈の間違いを笑うのではなく、その合理的精神を評価するのである。目が醒める思いがした。
考古学とは遺跡を元にした学問である。現地に行って見なければ分からないことは多々ある。陸地から離れたところに貝塚跡があり、そこに巨人の像が立てられてある。そのとき何を感じるかはその人の感性次第だろう。この本は一つの優れた考古学入門の書なのである。



小学館
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